雪が降る。 [撮影準備!]
東京の冬。今年はよく雪が降る。
先日も、午前中は雪が積もった。
幸い、その日の外出は午後から、それまで部屋で仕事。
でも、室内でパソコンを叩く、指もかじかむ。
とは言え、どこか春の予感。
そして、クランクインの足音。
準備を急がねば・・。
(つづく)
映画作りに大切なもの。3つ。 [撮影準備!]
「書道」「浜松」「物語」
この3つを大切に「書道♡ガールズ」は、3年前の企画スタート時から準備を進めて来た。
先にも書いた通り、この3つ
「題材」「ロケ地」「シナリオ」
映画界では、踏みつけにされがち。
スケジュールがない、製作費が足りなくなってきた、時間がない、
そんなときに、安易にそれらを削減、変更して、対処する映画人がいる。
でも、この3つを疎かにするというのは、映画のクオリティを下げ、完成度を落とすことになる。
何のための映画作りか!
これまで参加した作品では、何度もそう思った。
だが、映画会社の人間は、「素晴らしい映画」を作るより、
労力を書けずに問題解決をすることに、囚われてしまう。
感動できる映画を作るより、上司から責任を追及されないことを優先。
日本映画では、そんなことが横行している。
でも、今回の浜松映画「書道♡ガールズ」は違う。
全ての関係者が、真摯に書道に向かい合い、
浜松という素敵な街の魅力を理解し、愛し、
「親子に大切なことを伝える」物語を大切にして、ここまで来た。
映画界では、まずあり得ない展開。こんな嬉しいことはない・・・。
必ず、素晴らしい映画になる!
そして、監督して、多くの方々の「努力」と「応援」に応えるためにも、
最高の感動作にせねばならない!! もう一度、自分にそう言い聞かせた。
大切にしたいもの(3)物語ーシナリオ [撮影準備!]
映画製作ではときどき、撮影の直前にこんなことを言いだす人がいる。
物語の一部を変更しろ!
だが、その段になっての変更は、物語の崩壊を招く。
ストーリーというのは、石垣を積み上げて行くようなもの、
時間をかけて、さまざまな形の石を積み上げて行く。
その上に、「テーマ」という美しい天守閣を築くのだ。
物語を一部変更するというのは、その石垣の一部を別の石と取り換えるということ。
同じ形の石なんて、そうあるものではない。
四角いブロックではなく、ごつごつの大きな石を積み上げているので
似たような石でも、入れ替えると隙間が空き、全体に影響。
最後には天守閣が崩れたりする。それが物語というものだ。
映画界。その辺が分からない人が多い・・
例えば、シナリオが完成してから「主役は男より、女がいいな!」とか言い出す。
そんなことは企画段階で議論することなのに、思いつきでシナリオ完成後に言う。
スタッフはパニック! 男=>女に直せば済むものではない。
たいていの場合は、物語もテーマも崩壊してしまう。
細部であれば、多少の直しができるが、
最初に決めたテーマ。ストーリー。設定を変更すると全てが崩れる。
シナリオは緻密な計算で時間をかけて積み上げられたもの。
短い時間で再構築することはできない。
物語を大切にすること、いい映画を作る上でとても重要なのだ。
(つづく)
大切にしたいもの(2)浜松で100%ロケ [撮影準備!]
ロケ地に関して、映画界ではこんな話をよく聞く。
***市が舞台。
製作サイドは、町側にさまざまな協力を求める。
なのに、町での撮影は数日。他全ての撮影を東京近郊で行う。
これも映画会社が得意とするパターン。
遠い地方で撮影すると、宿泊費や交通費が膨大にかかる。
だから、「町の風景」や「その町らしい場所」での撮影を5日くらいで終えて、
あと数週間の撮影は、全て東京近郊で行うのである。
そうすれば交通費や宿泊費は大幅に削減できる。
対外的には「***市ロケ!」と言える。
まさか東京で撮影しているとは思わず、客は気付かない。
確かに経費削減には、プラスだろう。
だが、そのやり方。昔から違うと思っていた。
何よりもロケ地に失礼ではないか?
また、そんなやり方で、その町の魅力を引き出すこと。できる訳がない!
名もなき細い路地でも、地元でも知られていない汚く狭い建物でも、
その町で撮るからこそ、歴史や人の暮らしが伝わるのだ。
もし、東京近郊で大半を撮るなら、設定を架空の町にしたり、千葉が舞台だ。と言うべき。
やはり、舞台となる街で100%撮影することが、
街の良さが表現できる。俳優たちもその町を感じて、素晴らしい演技ができる。
だから、今回の「書道♡ガールズ」は当然、
浜松で100%撮影する
必ず、浜松の良さがストレートに出て、町の魅力も爆発。
映画も奥行のある作品になるだろう。
(つづく)
大切にしたいもの(2)浜松 [撮影準備!]
大切にしたいもの。浜松。
今回の映画「書道♡ガールズ」のロケ地である。
というのも、映画界ではこんなことが頻繁に起こる。
監督がロケ地を訪れたのは数回。撮影場所のみしか行ったことがない。
その町の魅力は何なのか?も、よく分かっていない。
カメラマンは撮影場所の地名も、位置関係も把握していない。
単に美しい風景を借りるだけで、バタバタと撮影し終了。
そんな映画は観光地の絵ハガキと同じで、見た目はいいが、心に残らない。
撮影をする街のこと。監督やカメラマンは詳しく知るべきだと考える。
撮影場所だけでなく、いろんな場所を訪ねて、その町を知ることが大切。
町を好きにならないと、どんなにキレイに撮影しても、その町は輝かないのだ。
だから、今回、浜松には1年通った。書道を1年以上取材して、浜松は1ケ月という訳にはいかない。
浜松の春、夏、秋、冬・・四季を全て経験。
浜松まつり、浜松の年始年末も体験した。
うなぎ以外にも、浜松には名物がたくさんあることも知った。
本当に素敵な街であり、そこに素敵な人たちが住む町であることを理解した。
カメラマンにも、何度も浜松に同行してもらった。
プロデュサーも何度も浜松に行ってもらった。
スタッフも浜松を好きになってこそ。物語舞台である浜松という町も輝くのである。
(つづく)
大切にしたいもの(1)書道 [撮影準備!]
まず、「書道」
今回の映画「書道♡ガールズ」の題材である。
野球映画なら野球。サッカー映画ならサッカー。バレーボール映画ならバレーボール。
その題材を大切にすることが大切。
いい加減な表現をしたり、間違った描写をせず、正確に見せることを心がける。
というのも、野球やサッカーなら誰でも知っているので、
間違った表現をすると、すぐバレてしまうが、
書道という馴染みがあるようで、ない分野だと、映画界は適当な表現でお茶を濁すことが多い。
映画界では題材を取材せず、資料ビデオしか見ないで3週間ほどでシナリオを書いてしまう。
その道の人が見ると、怒りだすような無礼な描写をする。
今回のシナリオを書き始めた3年前。
大手映画会社のプロデュサーから、こう言われた。
「どうせ、書道のことなんて誰も詳しく知らないんだから、適当でいいんじゃない?」
だから、日本映画はダメだと言われるのだ。
分からなければいいという問題ではない。クレームがつかなければいいということではない。
本当の書道を取材し、理解し、学んで、シナリオを書かないと、
観客の心に伝わる物語はできないのだ!
2007年から1年間。書道取材をした。その後も、取材は続けている。
自身でも筆を取り、書を書くようにした。もう4年目だ。
それでもまだまだ、足りないのだけど、書道を知らずして、書道映画は作れない。
(つづく)
大切にしたい3つのもの [撮影準備!]
今回の映画「書道♡ガールズ」
大切にしたいものは3つ。
「書道」
「浜松」
「物語(シナリオ)」
当たり前のように思うかもしれないが、映画の世界ではこの3つが頻繁に踏みにじられる。
それによって、素晴らしい作品が作れないことが多い。
その話を少し書いてみる・・。
(つづく)
思いを伝える書類を製作! [撮影準備!]
まだまだ、やること、山積み。
昨日も、部屋でずっとPCに向かっていた。
原稿を直し、プリントアウト。
それを人数分まとめる。かなりな人数になるので、印刷だけでも1日仕事だ。
序章、解説、本文、資料と別々に打ち出した原稿を整理して、1人分を作る。
どこへ行こうとしているのか?
何がしたいのか?
なぜ、そうなのか?
何を伝えたいのか?
スタート時からのメンバーは分かっていても、途中からの参加者は
お仕事だと思ってしまいがち。
思いを伝えること。観客の前にまず身内。
夜中まで、作業。
電話とネットで打ち合わせ? [撮影準備!]
製作会社にて、スタッフ打ち合わせ。
浜松や書道の資料を運び込む。
3年間かかって集めた資料なので、かなりの量だ。
夜、自宅に戻り、別のスタッフと電話で打ち合わせ。
最近のパターンは、両者がパソコンに向かい、
ネットの画面を見ながら、意見交換。
或いはメールに写真を添付。それを見ながら議論する。
なので、画像や映像を見ながら、電話で話ができる。
映画はビジュアル。言葉で説明できないことが多い。
やはり、映像や写真を見て、イメージを共有することが大切。
そんなパターンで、夜中過ぎまで電話打ち合わせ。
撮影部。機材確認! [撮影準備!]
先日、撮影部の機材確認に参加した。
今回カメラは*****だ! 前回より100倍のパワーアップ?
機材がよくなっても、安心してはいけない。
方法論や撮影方法も確認する。
前作の撮影現場で起こったトラブルや問題点を反省。
今回はないように、何度も検証。
前回の問題点。実は***が主だったので、今回は大丈夫なのだが・・念には念を入れる。
前作でうまくいった手法は、今回も同じようにできるように確認。
だが、確認作業を進めると、まだまだ、確認せねばならないこと。
最終決定ができていないことが、いくつもあることのに気付く。
監督業以外の仕事は極力減らしているが、まだ僕がやらねばならないこともある。
時間が足りない・・・・。
影武者が3人いてくれれば・・・。
撮影までに、体調も整えなければならないし、
疲れ切ったままクランクイン!というのは危険。
だが、やるべきことは山積み!