心の糸 [帰京]
映画製作。想像を超えた事件やトラブル、つきもの。
そして、この3年間。本当にいろんなことがあった。
映画製作が崩壊しそうな事件も、何度もあった。
そのたびに、駆け回り、這いつくばり、「この映画だけはつぶしてなるものか!」
と食い下がった。
でも、映画「書道♡ガールズ」
多くの浜松の方々のお陰で、撮影が終了した。
素晴らしい映像を撮ることができた。
まだ、編集があるのに、安心して、心の糸がプツンと切れそうな気がする。
もの凄い疲労が襲いかかってきた・・。
(つづく)
ベトナム戦争の帰還兵 [帰京]
ベトナム戦争から帰った兵士。
映画「ディア・ハンター」や「タクシードライバー」でも描かれていたが、
死と向かい合わせの毎日。神経を尖らせて、いつ何が起こるか分からない日々。
その過剰な体験をした兵士たちは、
アメリカに帰っても、日常生活に戻れないことがあるらしい。
暖かい布団で寝ることができず、ゴールデンゲートブリッジの下に住み着き
寝起きしている人もいたという。
今回の撮影。本当に素晴らしいスタッフ&キャストと仕事ができた。
とは言え、映画作りはやはり過酷。
時間と予算に追われ、絶えず大きな決断にさらされて神経がボロボロになる。
何だか、まだ、撮影が終わった気がしない。
ベトナム帰還兵のように、日常生活に戻れない自分がいる。
(つづく)
続・トン子からの手紙 [帰京]
トン子役の田辺愛美。
早くも礼状をくれた。心に染みる文章だった。
田辺は本当によくやった。
年長者ということもあり、皆の面倒も見てくれた。
そして、あの子には特に厳しい要求をした。
本当に頭がよく、表現力がある子。
でも、自分の魅力や能力に気づいていないところがある。
それを今回引き出したかった。
そして、それを見事に開花してくれた。
浜松映画「書道♡ガールズ」の田辺愛美は違うぞ!
ぜひぜひ、期待してほしい。
(つづく)
トン子からの手紙 [帰京]
送電が再開した話の続き。
部屋が明るくなる。
1ヶ月ぶりの部屋。
「やっと帰ってきた!」
という感じではなく、
「この部屋知っている・・」
という不思議な感じ。どこに何があるか? なぜか知っているという変な感じ。
郵便受けに入っていた大量の郵便物を仕分け。
ほとんどがダイレクトメールとチラシ。
その中に一通のはがきを発見。黄色のはがき。
黄色? あの子のキャラカラー。
そう、トン子(田辺愛美)からの礼状だった。
(つづく)
編集開始が近づく。 [帰京]
数日間。寝たきり状態だったが、
少し起きられるようになる。
一時は、近所のコンビニまで行く体力さえなかった。
が、このまま、寝たきりになる訳には行かない。
すでに製作会社の方で、編集素材をラインに並べる作業をしてくれている。
いよいよ、編集開始。
(つづく)
少し起きられるようになる。
一時は、近所のコンビニまで行く体力さえなかった。
が、このまま、寝たきりになる訳には行かない。
すでに製作会社の方で、編集素材をラインに並べる作業をしてくれている。
いよいよ、編集開始。
(つづく)
ダウン? [帰京]
撮影中は毎日、午前5時半起き。
寝るのは午前2時。
睡眠時間、3時間半。それで3週間の撮影。
撮影は「体力」と「精神力」。映画を撮るのはそれを超える極限の戦い。
準備期間の3年、精神的に折れそうになったこと。何度もある。
それでも容赦なく、トラブルや事件が次々に起こった。
昨年の秋から。体力の限界を超える日々が続いていた。
何度か、もう倒れる・・と思ったことがある。
それが無事に撮影が済んだことで、その溜まりにたまった疲労が吹き出してきたようだ。
この数日、ダウンしている。熱が出たり下がったり。
いつもは編集が終わってから、寝たきりになるのに、
今回はこの段階で、この数日、動けない。
過去のどの作品より過酷な戦いだったのか?
毎晩、撮影で悪戦苦闘を続ける夢を見る。
目が覚めると、「ここはどこだ!!」と思う。
間もなく編集開始。それまでに回復せねば・・・。
(つづく)
黒澤明監督の場合 [帰京]
世界の巨匠、黒澤明監督。撮影が終わると入院するという。
それほど監督業というのは、ハードであり、
精魂尽くすものなのだ。
黒澤監督は入院するたびに高層階にある病室から、
飛び降りそうになる衝動にかられるという。
僕などはそこまで行かないが、
東京のアパートに戻って、精神的体力的に
かなりヤバいところにあることを実感。
来週の編集開始まで、休養。
(つづく)
それほど監督業というのは、ハードであり、
精魂尽くすものなのだ。
黒澤監督は入院するたびに高層階にある病室から、
飛び降りそうになる衝動にかられるという。
僕などはそこまで行かないが、
東京のアパートに戻って、精神的体力的に
かなりヤバいところにあることを実感。
来週の編集開始まで、休養。
(つづく)
体がバラバラ!? [帰京]
不思議な感覚と共に
体がガタガタなのに気づく
手や足がはずれて、体がバラバラになりそうだ。
言い換えるともの凄い疲労感。
監督業は、重い機材を運んだりはしない仕事。
精神的に疲れても、体は・・と思っていたのだが
近所にコンビニまで行くのも苦痛。
やはり、3週間以上の撮影というのはもの凄い体力と
精神力を使うもの。想像以上に体にガタが来ている。
コンビニに行くのを中止。帰宅して、寝る。
(つづく)
タイムスリップのあと [帰京]
帰京した翌日。
外を歩いてみる。
「ああ、やっと東京に帰ってきた!」
という感覚ではない。やはり・・・。
「この町知っている・・・この商店街来たことがある」
という感覚だ。新宿に出ると、人の多さに驚く。
何で、こんなに人がいるのだ!
アメリカ留学から帰ったときも、同じ感覚だった。
いや、何かタイムスリップして長い時間過去を彷徨っていて
現在に戻ってきたような不思議な感覚というべきか?
リハビリに時間がかかりそうだ・・。
ミチルもそんな話をブログに=>http://ameblo.jp/1zum123/day-20100422.html
やはり、鋭い奴じゃ。
(つづく)