最終MAスタート(中) [MA]
映画「青い青い空」MA後半戦。
音楽と音の確認なのに、真剣に物語を見てしまう。
特に土手のシーンからは、見入ってしまう。
僕が物語を作り、シナリオを書き、演出し、編集した作品であり
ストーリーや展開は誰よりも熟知している。
なのに、画面から目が離せない。
うぬぼれではない。俳優たちが素晴らしいのだ。
相葉香凛ー真子のひたむきなまなざし。
草刈麻有ーみさとの寂し気な笑顔。
橋本わかなー三美子の泣き顔
田辺愛美ートンコの明るさ
平沢いずみーミチルの秘めた悲しみ
皆、とても演技とは思えない。
実際に存在する少女たちの人生を見つめているかのようだ。
応援せずにいられなくなってしまう。
これは何か?
(つづく)
最終MAスタート(上) [MA]
最終MA。
3回に渡り続けて来たMA。
この日でついに完成する。
頭から確認。音と音楽でおかしいところがあったら
ストップして直すという形。
作業中に問題ない。と思っても、通しで見るとまた印象が違う。
やはり確認は大切だ。
今回はカラコレ後の映像を使っての作業なので、やりやすい。
イメージの確認もできる。
後半戦。書と音楽のコラボシーン。
このシーン。本当に美しい。
1年に渡って撮影した浜松の四季が映える!
次が真子ーしんこ(相葉香凛)の母が部活を反対するシーン。
この辺から物語が加速して行く。
(つづく)
MA作業終了?(下)3回目に続く [MA]
だが!
作業はまだ終わらない。エンディングまで行ったが
オープニングから通しで見て、それぞれの場面を確認。
問題のあるところを直す作業がある。
と、ここでまた時間切れ!
3回目のMAに続くこととなる。
通常は1回で終わるが、今回は経費を安くするために
時間のかかる方法を選んだ。
音楽家さんにも申し訳ないが、あとは次回!
でも、エンディングがうまく行った喜びは大きい。
ここしばらく暗い日々が続いていたが、今日は久々に心が軽い。
このラストなら自信を持って、観客に見せることができる!
(つづく)
MA作業終了?(中)音楽家のお陰 [MA]
そのエンディング。
数時間をかけて作業。
その場面を通して見た。果たして・・・・
良くなった!
何十回も見ているのに、とても感動的だ。
若手俳優たちの感動と喜びも伝わってくる。
音楽が見事に、彼女たちの思いを代弁している。
そして讃えている!
これなら大丈夫。完結できる!
このシーンまではかなりのレベルになっているので
ここだけもり下がることはできなかった。
でも、うまく行った!
ただ、これも同じ。
「音楽がよければ、音楽家の功績
音楽が悪ければ、監督の責任」
素晴らしい、音楽家さんの力のお陰なのである!
(つづく)
MA作業終了?(上)3週間 [MA]
長々と書いたが、この3週間。
そんなことを考えていた。
映画の世界ではよく、こう言われる。
「俳優がうまければ、俳優の功績。
でも、俳優が下手なら、監督の責任」
本当にその通りなのだ。
今回は俳優も、スタッフも素晴らしい人ばかりだった。
若手俳優は、魂を揺さぶる演技をし、
ベテラン俳優たちは、入魂の名演を見せてくれた。
カメラマンの撮った浜松の風景は、美しいの一言。
照明部の光は、物語を盛り上げる。
これで詰まらない作品になったら、監督である僕の責任以外にありえない!
で、気になったのがエンディングだ。
(つづく)
おやつも大切! [MA]
MAというのは、集中力の勝負。
神経を研ぎ澄まして挑む。
だが、お腹が減ると、集中力が失われる。
通常は製作部、お菓子やジュースをたくさん買って来てくれる。
でも、今回は僕1人でスタジオへ。
コンビニに寄って、お菓子とジュースを仕入れ。
音楽家さんやオペレーターの方と一緒に、食べられるように大量に買う。
それプラス。
前回、浜松で宣伝会議をしたときに買ったウナギパイ。
そして、浜松の特産。手ぬぐい!
MAスタッフの方全員に、おみやげ。
今回はかなり無理をお願いしているので、感謝の気持ちです。
(つづく)
音楽の力ートン子のテーマ [MA]
映画音楽ではよく、***のテーマというのが作られる。
その中でもキャラクターのテーマというのがある。
例えば、ダースベーダーのテーマ。
ジャン、ジャン、ジャ、ジャン、ジャジャ、ジャン、ジャジャジャン~
というあれ。
あのテーマが聴こえて来るだけでも、物語が盛り上がる。
今回の浜松映画「書道♡ガールズ」では
田辺愛美演じるトン子のテーマを作曲してもらった。
キャラクター表現というのは、いろいろあって
俳優本人のキャラ。役の上でのキャラ。
衣裳やメイクにより、キャラ作りと、いろんな表現を駆使して作り出す。
音楽もそのひとつ。
トン子の魅力を音楽でも表現する。
これがなかなか可愛い曲で、田辺にぴったり。
ブログではご紹介できなくて残念だが
なかなかの名曲である。
(つづく)
音楽の力ー映画と似ている [MA]
音と同じく、音楽の力も見過ごせない。
日本映画では音楽が疎かにされることが多いが、
映画の力の半分は音楽だといっても過言ではない。
もともと、映画という芸術表現自体が何に似ているかというと
音楽と非常に近いということがある。
空間が限定された舞台演劇より
リズムとメロディで展開する音楽。
多くの奏者が楽器を奏でるオーケストラ。
とても似ている。
何より編集というのは、リズムとハーモーニー。
音楽的センスが必要。
そんな音楽の話を少ししよう。
(つづく)
音の演出ー懐かしい音 [MA]
音の効果というのは、いろいろとある。
海や山、田舎や都会を感じさせるだけではない。
レコードの上を針が走る、あの音。
アナログ世代の人には、堪らなく懐かしい。
それだけで学生時代を思い出したりする。
柱時計のボーン、ボーンという音。
豆腐屋さんが自転車で、売りに来るときのラッパの音。
それら子供時代に聞いた音。
全く忘れていても、聞いた瞬間に当時のことを思い出す。
その思い出がダブり、一気に物語の中に入れたりする。
音はとても大切。
編集の途中で映像を見ると、「編集がよくないので前半が退屈」とかいう人がいる。
でも、それは編集の問題ではなく、それらの演出された音が入っていないせいかもしれない。
音が入らない段階。
まだ映画にはなっていないのだ。
音の重要性。ここからもよく分かる。
(つづく)