音の演出ー懐かしい音 [MA]
音の効果というのは、いろいろとある。
海や山、田舎や都会を感じさせるだけではない。
レコードの上を針が走る、あの音。
アナログ世代の人には、堪らなく懐かしい。
それだけで学生時代を思い出したりする。
柱時計のボーン、ボーンという音。
豆腐屋さんが自転車で、売りに来るときのラッパの音。
それら子供時代に聞いた音。
全く忘れていても、聞いた瞬間に当時のことを思い出す。
その思い出がダブり、一気に物語の中に入れたりする。
音はとても大切。
編集の途中で映像を見ると、「編集がよくないので前半が退屈」とかいう人がいる。
でも、それは編集の問題ではなく、それらの演出された音が入っていないせいかもしれない。
音が入らない段階。
まだ映画にはなっていないのだ。
音の重要性。ここからもよく分かる。
(つづく)