映画の主題歌の作り方?(5)より深い表現 [音楽]
主題歌の歌詞は、単に物語を説明するのではなく、
それによって、より深いことを表現すべき。
例えば、主人公の隠された気持ちを表現するとか、
決意を語るとか、主人公への応援歌であるとか
そんな歌だと、映画がレベルアップする。
でも、そういうと、作詞家さんは、もろに主人公の代弁をした歌詞を作る。
けど、それではまだ足りない。
独立した曲としてレベルが低いものとなるのだ。
単に映画を補足するだけのものでは歌として弱い。
歌は歌として独立して存在してこそ、映画の中で流れると映像とかけ算になり
より感動的な歌となる。
(つづく)
映画の主題歌の作り方?(4)かけ算になる [音楽]
「物語を反映した歌を作ってほしい」
そういうと、単に「あらすじ」を「歌詞」にしたものが上がってくる。
これも意味がない。映画を見ていれば分かることを歌にしてどうなる?
あえて歌にして、ラストに流してどうなるというのか?
映画を見ているだけでは分からないこと。
その歌の歌詞を聴くことで、さらに深い部分が分かるとか、
何かプラスアルファにならないと意味がない。
歌が物語の繰り返しになっては駄目。
僕が考えるのは、「歌」と「映画」は足し算ではなく、かけ算であるべき。
3+3=6ではなく、3x3=9になってほしいのだ。
(つづく)
映画の主題歌の作り方?(3)意図を理解 [音楽]
「主題歌のタイアップだけはしない!」
いつも、そう決めて映画を作る。
劇中で流れる歌。とても大切。
それによって、映画を盛り上げるために使う。
映画と関係なしに作られた歌を流すのは、映画を駄目にすること。
ラストにそんな歌が流れたら、そこまでの苦労と努力は水の泡。
では、本当に映画にふさわしい主題歌とは、どういうものか?
音楽家が監督の意図を聞いて、映画音楽を作るように
主題歌の作詞作曲をする人も、映画の意図を聞きテーマを把握。
「歌に何が求められているか?」を理解すること。
「歌詞」と「映画の物語」が全く違うものでは、おかしい。
友情物語の映画のラストに、片思いを歌ったラブソングが流れるのは無意味。
物語を反映。関係性がある歌でなければならない。
しかし、また違った問題も出てくる・・。
(つづく)
映画の主題歌の作り方?(2)愛のない人々 [音楽]
その主題歌を歌うミュージシャン。シナリオを読んでもいない。
その映画の存在さえ知らずに作った歌だ。
映画のエンディングに流して合う訳がない。
映画会社のP(プロデュサー)という人たち。
作品に対する愛情がないことが多い。
作品クオリティが下がっても、宣伝費が安くつくことを優先。
だから、
「映画の終わりに何で、何でこんな歌が流れるの? 感動台無しじゃん!」
と観客は思うことが多い。ほとんどがタイアップのせいだ。
本当に致命的。映画を全て駄目にしてしまう。
その作品にふさわしい歌を流してこそ、感動がわき起こるのだ。
(つづく)
映画の主題歌の作り方?(1) タイアップ [音楽]
映画の主題歌はタイアップというのがよくある。
レコード会社が売り出したいアーティストの新曲
映画会社に売り込む。
「主題歌として使ってくれれば、音楽製作費はウチで持ちます。
映画の宣伝にも協力します」
そういって売り込む。
レコード会社。CDが売れなくて困っている。
何とかタイアップを取りたい。
映画会社も宣伝費がなくて、困っている。
「そりゃ、いい話だ。音楽費が助かる! 」
CDになればラジオで流れて宣伝にもなる
映画会社は大喜びで飛びつく。
でも、その歌は映画と全く関係なしに作られたものなのだ・・・。
(つづく)
「青い青い空」プロモ? [音楽]
映画「青い青い空」の劇中で
真子ーしんこ(相葉香凛)が自宅でテレビを見ているシーンがある。
放送されているのが、歌番組。
「カウントダウンTV」のような番組。
そこで流れているのが「青い青い空」のプロモーションビデオだ。
歌うのはノーサレンダーというバンド。
そのプロモ。実は撮影の1年前。
2009年の7月に撮影している。
監督は僕。カメラは「青い青い空」と同じ三本木カメラマン。
そして、ノーサレンダー役も、あべさとえさん本人が演じてくれた。
中田島砂丘、舞阪、天浜線、等
映画と同じ場所でロケしている。
なかなか、いい出来なので、これもいつか皆さんにお見せしたい。
でも、まずは、歌だけ聴いてほしい。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
(つづく)
主人公たちが映画の中で口ずさむ [音楽]
主題歌「青い青い空」
真子ーしんこ(相葉香凛)だけではない。
他の主人公たち
みさと(草刈麻有)、トン子(田辺愛美)、卓也(冨田佳輔)
そして八代先生(波岡一喜)
も、劇中で「青い青い空」を口ずさむ。
それがそれぞれの心情を表現し、やがて歌が全員を結びつけて行く。
え、どうなるのか?って
それは映画を見てのお楽しみ!
まずは、主題歌「青い青い空」を聴いてほしい。
(つづく)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
青い青い空のCDジャケット [音楽]
あべさとえさんが歌う主題歌「青い青い空」
単に映画の主題歌というだけでなく、
物語の中に登場する重要な歌でもある。
主人公・真子ーしんこ(相葉香凛)
大好きなバンド「ノーサレンダー」
女性ボーカル1人のバンド。
ZARDのようなグループ。
そのノーサレンダーが歌う歌うが「青い青い空」
物語にも重要な影響を及ぼし、ドラマのキーとなる歌である。
写真上はそのCDジャケット。
真子が部室で聴いているシーン。
で使った小道具。
歌は以下から聴いてもらえる。
右下の三角マークをクリック。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
(つづく)
「青い青い空」主題歌、お披露目! [音楽]
浜松映画「青い青い空」
主題歌「青い青い空」。
作詞、作曲 あべさとえ。
僕の前作「ストロベリーフィールズ」の主題歌
「空の模様」も、あべさとえさんの作詞、歌だった。
それが凄く好評だったので、今回もお願いした。
あべさとえブログ=>http://abesatoe.net/
1年前にシナリオを読んでもらってから
浜松に行ってもらい、
中田島砂丘、舞阪、舘山寺、天浜線二俣駅等、
映画のロケ予定地を訪ねてもらい
浜松の方々とも会ってもらって、作詞作曲してもらった。
そして何度も手直ししてしてもらい、1年がかりで完成。
映画公開は秋だが、
とてもいい曲なので、聴いてほしい。
とりあえず、1番だけアップしてみる。
以下の右端。三角形の再生印をクリック!
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
タグ:あべさとえ
ボブ・ディラン/「時代は変る」 [音楽]
近所のレンタルビデオ。CDもレンタルできる。特別期間で安くなっていた。覗いて見て懐かしいものを見つける。ボブ・ディランの「時代は変る」。
17歳のとき、ある雑誌でボブディランを紹介した漫画を読んだ。そこでフューチャーされていた歌が「時代は変る」。
歌詞を読み、心が震えた。
僕が感じていたこと。言葉にならないこと。全てを歌詞にし、ディランは歌っていた。すぐに大阪、日本橋のレコード屋にレコードを買いに行った。それがアルバム「時代は変る」
先日のオバマ大統領就任の記事を書いているとき、その歌を思い出した。いや、遊説演説で「チェンジ」と言っているときから、この歌が思い出された。まさに、今の時代を象徴し反映した歌だ。
ディランが、この歌を書いたは1963年。
ケネディ大統領が暗殺され、公民権運動が盛り上がり、マーティン・ルーサーキングJrが活躍した時代。ビートルズが注目。
時代が大きく変わろうとしていた。今も同じ時代の分岐点なのだろう。そんな歌「時代は変る」を聴く。
17歳のときと同じ、感動があった。
30年前と成長していないのか? また、同じ時代が巡り来ているのか? それとも、いつの時代も大人たちが愚かなのか? 言葉が心に突き刺さり、ディランの声に共感せずにいられない。
気づくと、僕が作る映画。テーマは同じ。「ストロベリーフィールズ」の夏美やマキが叫んだこと。
現在、準備している作品で、伝えようとすることも同じ。そんな原点がここにある・・。