フィナーレ(下)「ブレクファスト・イン・アメリカ」 [epilogue]
「ブレックファスト・イン・アメリカ」
これも、もの凄く想い出のある歌だ。
当時、僕は高校3年生で、この曲を毎日のように聴いていた。
歌詞を訳してみると、
「いつか、憧れのハリウッドに行きたい」
というような歌詞。僕の憧れを言葉にしたような歌だった。
「でも、その思いが本当に叶うのか?」
17歳の僕は見えない未来を、毎日のように想像した。
結局、23歳でLAに留学。
USCの映画科で学び。帰国して7年かかって監督になった。
「夢を実現したんだね!」
と言われれば、そうかもしれないが、
失ったものの数々を考えれば、素直にハッピーとはいい辛い。
そんな未来を知らない17歳の僕は、その歌を聴いていた。
でも、まさか、その歌を今、
ここで聴こうとは思わなかった。
それもハリウッドで・・。
やはり、長い長い物語が終わろうとしている・・。
そのラスト・ソングがこれなのだ。
映画のラストシーンを見ているかのよう。
選曲した人がいるとすれば、見事。
そう思っているとfumiさん
買い物を済ませて戻って来た。
いよいよ、LAともお別れ・・。
あとは、ロスアンゼルス国際空港へ向かうだけだ・・。
(つづく)