フィナーレ(上)「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール」 [epilogue]
最終日にもう一度ハリウッドへ
買い忘れた土産があったのだ。
「あと忘れている物はないな・・」と店内を歩いていると、
流れているBGM
聞き覚えのある曲になった・・。
あ・・・・
ハリウッドのみやげ物屋・・・聴こえて来たのは・・
ピンクフロイドの
「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール」
ミチルが一番好きな歌であり
真子たちのテーマでもある。
店の中で動けなくなり、曲に聴き入った。
涙が溢れそうになる。
最終日に、あとは空港へ行くだけという日
それもハリウッドで、この歌を聴くなんて・・。
「青い青い空」のテーマと交差する歌詞。
その映画を作るために4年かかった。
本当に長い月日・・。
そして今回のLA上映。
長い長い物語が終わろうとしている。
それを実感していただけに
その歌はフィナーレのように思える。
ふと、外を見れば、ハリウッドブルーバードを
真子やみさとたちが、
三美子、トン子、ミチル。
そして、デビーや八代先生たちが
大会で書き上げた大きな書を掲げて、行進しているような
通りを歩く多くの人たちから、拍手喝采を浴びて
行進しているような気がした・・。
(つづく)