悲しき少女たち(4)大人になったとき [想い出]
振り返ると、自分のプラスになっていたのは
学校の退屈な授業ではなく
映画やレコードから学んだことばかり。
「大人たちは良かれと思い、無意味なことを、
子供たちに押し付けていないか?」
高校時代、ずっとそんなことを考えていた。
僕も大人になり、仕事を始める。
講師の仕事をして気づいた。
今も同じことが続いていた。
俳優になりたい子が集まる演劇学校で
ようやく心を開いた子を辞めさせる親。
無意味なことを教え、子供たちの可能性を潰す校長。
高校時代の思いがリアルに蘇る・・。
「だから、大人は嫌いなんだよ・・」
しかし、考える。
ずっと、大人を批判していた僕だが、
大人になった今、それでいいのか?
それなら自分なりの何かを主張し、掲げるべきではないのか?
大人の自分が、大人を批判しているだけではいけない。
今度は僕が、子供たちに何かを伝えなければならない。
無意味なことを押し付ける、大人になってはいけない。
その思いを込めて作ったのが、「青い青い空」だ。
(つづく)