藤田朋子さんの役、こうして決めた!(3)GAIJIN/外人 [キャスト]
今も忘れることのできない作品がある。
アメリカ映画「GAIJIN/外人」
正確にいうと、テレビのミニシリーズ。
「将軍」「ルーツ」「ホロコースト」と同じタイプの作品。
でも、そのスケールはハリウッド映画そのもの。
膨大な製作費。100人を超えるスタッフ。
世界が期待する超大作。
僕はオーディションのときから、スタッフとして参加。
当時の日本で大活躍していた俳優たちが次々に、訪れた。
オーディションには絶対に来ない大物俳優も、どんどんとやってくる。
しかし、いくら日本で人気があっても、大手事務所に所属していても、
それは関係ない。
外人スタッフは実力のみで判断する。
さらに、俳優たちは多くのハリウッドのスタッフを前に芝居をする、
おまけに英語でバンバン注文される
大物俳優も緊張。実力を出せずに終わる人が多かった。
俳優たちにとって、厳しい戦いとなる・・。
そんな一人に、藤田朋子さんがいた。
役はくのいち。女忍者の役。
そしてハリウッドの監督やプロデュサーを前に
ある場面を堂々と演じた。
あの可愛い顔からは想像できない殺気が溢れる。
・・・・凄い・・・。
外人のスタッフも圧倒されていた。凄まじい迫力。
一発で合格してしまった!
ハリウッドが藤田朋子の実力。認めたのである。
そして僕も、日本にこんな凄い女優さんがいたこと。
思い知る。
ロケ地は広島県の福山。
1995年2月。
撮影開始! 超豪華なハリウッド式ロケがスタート。
ところが、様々な問題が勃発した。
撮影直前の阪神大震災。円高。日米のカルチャーギャップ。
外人スタッフと日本人スタッフの衝突。
そして最後の事件。
藤田さんが一時、帰京した日に起こる。
ハリウッド史上例のない・・結末だった・・・。
(つづく)
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