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太田組式ロケハン・方法論(上)「ストロベリー」での実践! [ロケハン2009春Ⅱ]

 前作「ストロベリーフィールズ」のロケハン。

 僕1人ではなく、カメラマンの三本木さんにも何度も同行してもらった。

  「この場所で***な感じで**な風に撮りたい!」

 と言えば、それが技術的に、カメラ的に、可能かどうか?を三本木さんがその場で判断してくれる。

 そしてアイディアを出し、「技術で対応するのか?」「場所を変えた方がいいのか?」を検討した。

 これをロケハンのときにやったら、大変!

 制作部の案内でその場所を5分とか10分とか見て、

 「監督。どちらがいいですか?」

 と言われて迷っていると

 「そろそろ、次に行かないと時間ないんですけど?」

 と催促。慎重な判断はできない。カメラマンと討議する時間も持てない。ロケ地にいるのに、宿に帰ってから、

 「あの場所どう?」

 「撮影し辛いですね・・」

 「大きな木。あったよね?」

 とか記憶を頼りに相談するのもバカな話。

 その場所で充分な時間を取り、カット割りや、ショットを相談することで、よりよい撮影ができるのである。

 この方法。「ストロベリー」でも、効果を上げた。

 美香が連れ去られるシーン。シナリオでは河原だった。

 というのも美香ー川。理沙ー海。マキー山。という違いを出すため。

まつり 夜.jpg

 だが、河原で撮影すると、どうも死神が映えない。

 会津川河原を想定していたが、カメラの三本木さんからも、「むずかしい」との意見。

 そこで考えたのが、撮影した路地。実際に三本木さんにテスト撮影もしてもらった。

 何度も現場を訪れ、あそこに決めた。先に高橋洋さんが絶賛してくれたシーンである。

 これも事前の徹底したロケハンの勝利であった。

(つづく)

  
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