シナリオを書くということ(2)映画界の現状 [脚本]
答えは、多くの製作会社、シナリオの重要性を理解していないから。
人気タレントを押さえた。スタッフを集めた。クランクインの日を決めた。外枠ばかりに力を入れて、肝心のシナリオを疎かにする。
先のケースは、ライターに脚本を依頼していたが、上がったものが気に入らない。直しを頼む。でも、よくならない。四苦八苦しながらも、シナリオ直しより撮影準備に力が入る。
そしていよいよ、デッドライン。ライターもお手上げ。
で、僕に電話して来たのだ。(書くのが早いと評判だったから・・でも、1日では書けないですよ)
本来は撮影準備や主演女優を決める前に、シナリオを作らねばならない。完成度の高いものが出来てから、準備というのが本当。それを疎かにする。他の面でも、脚本を書くとはどういうことか? 理解されてないことがある。
シナリオを書くには、取材が必要!
題材が野球でも、バスケットボールでも、実際にやっている人たちの生の声を聞き、作家自身もナマで試合を見ることで、リアルな物語が作れる。
「野球入門」のような本だけ読んで、テレビでプロ野球を見ただけでは、奥行きのあるドラマは書けない・・・。
(つづく)