シナリオを書くということ(3)愚かなPたち [脚本]
あるとき、こんな依頼が来た。
「実際に起こった犯罪事件をリアルに描く。実名で再現ドラマにする」
なのに、プロデュサーはこういう。
「時間がないので、取材はいいです。とにかく、早くシナリオを書いて下さい!」
実名で犯人の名前を上げるのに、その犯罪を調べなくてもいいというのだ。そんなことで適当にシナリオを書き、作品が完成したら、訴訟問題に発展するだろう。製作会社も訴えられる。
でも、その人はそこまで考えない。気にしているのは、予算内で、予定通りにプロジェクトを進めるということだけ。そんな人たちが多い。
シナリオを書くたび。喧嘩してしまう。
おとなしく、言われた条件の中で書けば、また仕事をもらえるのに、それができないことが多かった・・・。どうせ、揉めて大変なのだから、それなら自分が本当に書きたい作品を書こう。それを自分で監督しよう!
そう思ってかかったのが『ストロベリーフィールズ』である・・・・・。
(つづく)