「バットマン/ダークナイト」(下)凄かった! [映画感想]
詳しい感想は、後日書く。が、一言でいうと「凄かった!」。
ハラハラドキドキの連続。意外なストーリー展開。高額の制作費がかかったアクション。2時間半もあるのに、全く退屈しない。
前作からの社会性はさらに色濃くなり、全くマンガの世界観ではない。あえて他の映画で例えるなら「ダーティハリー」であり「ロボコップ」。
そして、特に素晴らしかったのは、意外なことにジョーカーである。
あの怪物ジャック・ニコルソンを凌ぐ見事な演技。本当に狂っている! 怪物ではなく人間。でも、人間の方が怪物より怖いことを痛感させる。
よくぞ、あの、道化師のような(というか、ピエロだけど)ジョーカーをこのようにリアルに描いた、或いは演じたと感心する。
おまけに、まさか「バットマン」を見て泣いてしまうとは思わなかった。40代にもなった自分が、それも映画業界で仕事をし、娯楽ではなく、仕事として映画を見ている自分がバットマンを応援せずにはいられなくなっていた。
それはひとえに監督クリストファー・ノーランの実力だ。僕よりも9つも年下なのに本当に見事。そして、ジョーカー役であり、惜しくも亡くなったヒース・レジャーの表現力にあると思える。
大作映画を2本続けた見たほどのボリューム。途中で終わっても、十分満足するのに、「まだ続くか!」という執拗な展開。アメリカ映画のスケールと底力を見せつけられる久々の力作だった。
何か、中身に触れずに書くと、安易な評論家のような文章になってしまった。が、「インディジョーンズ」よりも遥かに見応えがあり、素晴らしい。
単なるアクション映画ではなく、社会性をはらみ、混迷する現代のアメリカを映し出した作品でもある。
詳しく書けないのがもどかしいが、近い内にまた。「ダークナイト」がなぜ凄いのか? 解説したい!
(つづく)