浜松で一般試写会(20)あの場面 [試写会]
あの場面が始まる。
シナリオ時から評判のよかったシーンだ。
それをあの子(内緒! 天才少女の素質を持つあの子)が見事な演技を見せる。
そのときの観客の反応をどう表現すればいいのか?
全員が涙している・・・と言ってもいいだろう。
暗闇の中で、次々に頬をつたう涙を拭く人々。
鼻をすする音。ハンカチで目を押さえる人。
唇を噛む人。
場内に悲しみが溢れていた。
そんな中、唯一、笑顔で微笑むのが僕!
「よし! このシーンも行けた! メッセージが伝わった!」
ところが、僕の予想を超える反応
このあと起きることになる。
(つづく)
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浜松で一般試写会(19)後半戦 [試写会]
後半戦に入る。
物語はここから過酷な展開をする。
今まで起きていた笑いが陰を潜め。観客の表情もマジになる。
詳しくは書けないが真子ーしんこ(相葉香凛)にある事件が起こる。
そして、みさと(草刈麻有)にも辛い出来事が・・。
あれほど、笑わしてくれたトン子(田辺愛美)も悲しみに包まれる。
この辺から、何人かの観客が鼻をすすり始める。
涙を拭く女性中学生がいる。
そして、物語は・・・あの場面に突入する。
撮影現場で、僕自身が涙してしまったあのシーン。
編集中でも、完成してからも、そのたびに泣けてしまう。
あの子が素晴らしい演技を見せる。あのシーンが始まる・・。
(つづく)
浜松で一般試写会(18)地元の風景 [試写会]
そして、地元ならではのリアクション。
場面が変わるたびに、観客の反応がある。
「ああ、あそこだ!」
「この場所。知ってる!」
と、場面が映るたびに、多くの観客が笑顔で応えてくれる。
ここは浜松ならでは反応だ。
映画というのは不思議なもので、日頃見慣れている風景なのに
スクリーンで見ると、あーーーと思えるのだ。
その風景の中で俳優たちが物語を演じているのだから、
不思議だったり、好感が持てたりする。
それが地元を舞台にした映画の魅力でもあり、楽しさである。
或いは、地元のはずなのに知らない場所も出てくる。
「ここどこだろう?」「こんなきれいな場所。浜松にあったんだ!」
そんな会話も聞こえてくる。
それも古里再発見。僕の映画のテーマなので嬉しい。
(つづく)
浜松で一般試写会(17)大爆笑! [試写会]
舘山寺のあのシーン。
ここは少し心配した場面。
かなり難しかった。
果たしてウケるか?
そう思ったら、場内大爆笑!
ここまでウケると思わなかった。
特にウケたのは、やはりトン子(田辺愛美)
さすが浜松出身!
物語は、ここから後半戦に入る。
(つづく)
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浜松で一般試写会(16)涙が零れる [試写会]
その後も、何度も笑いが起き
観客は楽しそうに映画を見ている。
そして、主人公の5人。ウケていた!
それぞれの芝居で観客を湧かせる。
トン子(田辺愛美)がダントツで笑いを取る。
三美子(橋本わかな)の表情が可愛い。
真子(相葉香凛)の頑さ。見ていて心配になる。
みさと(草刈麻有)。見ていて楽しい。
ミチル(平沢いずみ)。見ていてムカつく。
演技のことではない。観客の気持ち。
そう感じてくれれば、思うつぼ。物語に入り込んでいるのだ。
劇場内の空気はまさに、そんな感じ。
さて、物語の舞台は舘山寺に移る。
いよいよ、あのシーンだ。
(つづく)
浜松で一般試写会(15)笑いが起こる [試写会]
映画「青い青い空」
上映が始まる。
500名を超える観客。スクリーンを見つめる。
観客は最初の15分くらいは、どんな映画でも真剣に見てくれる。
退屈な映画でも30分までは、我慢してくれる。
問題はそこからだ。
だが、その時間まで行くことなく、反応が表れる。
笑いが起きた。
「笑い?」と思うかもしれないが、観客を笑わせるのはかなり大変なこと。
声を出して笑わせるというのは、至難の技。
なのに、何度か笑いが起きる!
「笑って、ハラハラして、感動して、泣ける」映画なので
最初の「笑って」はクリアーだ。
だが、まだまだ、油断はできない。
上映は続く。
(つづく)
浜松で一般試写会(14)上映スタート! [試写会]
僕の映画。小難しい芸術作品ではない。
笑って、ハラハラして、感動して、泣ける青春映画。
基本はエンタテイメントだ。
評論家に褒められるより、一般の観客に評価されてこそ意味がある。
だから成功かどうかは、観客のリアクションで決まる。
笑ったり、泣いたりしてくれれば成功。
そんな反応がなければ失敗。
いくらテーマが素晴らしくても、
そのリアクションがなければ、伝わっていないということ。
それを確かめるために客席に行き、
観客の表情が見える壁際に立つ。
その場所からなら、映画と観客の顔の両方が見える。
場内が暗くなる。「青い青い空」がスタート。
いよいよ、審判の時だ・・。
映画監督にとって、最も緊張する瞬間である。
(つづく)
浜松で一般試写会(13)観客の反応は? [試写会]
舞台を降りると、すぐに観客席に向かう。
映画を見るというより、500人を超える観客の反応を見るためだ。
皆、笑ってくれるか?
ハラハラしてくれるか?
感動してくれるか?
泣いてくれるか?
心配だった。
それら反応がなければ、この3年8ヶ月の努力は無駄となる。
映画は失敗作ということなのだ・・。
(つづく)
浜松で一般試写会(12)子供たちの活躍 [試写会]
そして、3つ目。
主人公の5人が素晴らしいということ。
相葉香凛、草刈麻有、橋本わかな、田辺愛美、平沢いずみ。
この5人。本当によくやった。
2ヶ月間。書道特訓をした。
撮影が始まってからも、特訓は続いた。
何人か脱落するのではないか?
と思えるほど過酷な練習。
でも、全員が最後までがんばった。
その姿が映画の中でも感じられる。
さまざまな困難に向かい合う少女たち。
その姿が感動を呼ぶ。
まさに、涙の青春ストーリーとなった。
そんな話をして、舞台を降りる。
さあ、いよいよ、映画「青い青い空」の上映だ。
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(つづく)
浜松で一般試写会(11)美しい古里 [試写会]
そして、2つ目のテーマ。
浜松再発見。
最初は書道が盛ん。ということで浜松をロケ地として考えた。
でも、そこは本当に素敵な町だった。
海あり、山あり、川あり、湖あり、
田舎あり、都会あり、田んぼあり、工場あり、畑あり
日本の全てがある。
懐かしい風景がいくつもあった。
1年がかりでロケハン。春夏秋冬。その全てを経験して撮影場所を選んだ。
その美しさが、物語を優しく包んでくれた。
浜松の風景があったからこそ、心優しい物語を撮ることができた。
でも、意外なことに、そこに住む人たちが、その素晴らしさを分かっていない。
まあ、どうしても長年住んでいると分からなくなるもの。
その良さ。映画を通して見ることで、再確認してほしいと思った。
「我が古里は、こんな美しい町だったのか!」
それを伝えること。第2のテーマだった。
(つづく)