「砂の器」の刑事の気持ち?!(2007/03/10) [書道取材]
浜松、大阪、奈良、京都、和歌山と・・書道取材の旅は続く。
思い出すのは映画「砂の器」、松本清張原作のミステリー。
物語を進めていくのは、丹波哲郎と森田健作扮する刑事2人。
彼らは東北弁の「カメダ」を探して、東北へと向かう。
でも、事件と関わるものは何も発見できず、東京へ戻る。
それが丹波哲郎演じる今西刑事がふとしたことで、東北弁と似た発音をする地域を発見!
が、東北へ後輩刑事と共に捜査に行き、経費をかなり使っている。
申し訳なくて上司には言い出せず、休暇を取り、自腹で山陰へ捜査へと向かう。
さらに犯人の出生の秘密を探るために、大阪、伊勢へ!
やがて、別々の地域で起きたことがひとつに結びつき、
悲しい戦後の事実を暴き出していく・・というのが「砂の器」という映画。
何だか、それをなぞるような、シナリオ取材の旅が続いている。
大変なのは宿。
「ストロベリー」公開舞台挨拶巡業ツアーのときのように、
サウナやカプセルホテル泊まりが一番安く済む。
だが、町によってはサウナどころか、ビジネスホテルさえないところもある。
いや、普通のホテルもなく、探して探して、やっと旅館。ということもあった。
イベントや講演等で呼ばれたときは、ホテルを予約してもらえる。
が、取材とか押しかけ舞台挨拶のときは、たいてい自腹。経済的に済ませねば・・。
大阪は安いサウナがあって大助かりだった。
おまけにカプセルホテルがついている!
が、この手も気をつけないといけない。
「安く済んだ!」と安心してしまい、「風呂上りの一杯くらいいいだろう! 」
と気を許すと、支払いのときに結局、ビジネスに泊まったのと同じ額になってしまうことがある。
今西刑事を見習い、質素な捜査、いや、取材が大切(?)
今回は和歌山への旅へ! [書道取材]
都内で長時間に及ぶ打ち合わせ。
それが終わったとたんに、夜遅い新幹線で大阪へ向かう。
新大阪で乗り換え、
すでに特急はなく和歌山に着いたのは午前1時前。
あまりに到着が遅くなった・・・・、
「予約したホテルがキャンセルされているのではないか?」
と不安だったがセーフ。
その辺のことはまた、詳しく書きます!
奈良にある筆工場を見学 2007年2月 [書道取材]
書道取材。大阪=>奈良へ
恩師に紹介してもらった筆工場を見学させてもらった。
取材の旅・・・・・場所は奈良県。
奈良は筆で有名な町だ。
やはり、お寺が多いので、昔から筆の需要があったのだろう。
そんな奈良でも大手の筆屋さん。
表には大きな筆の看板が出ていた。
中は工場もあるが、筆の歴史や作り方の分かるミニ博物館にもなっている。
そこで様々なな筆を見せて頂く。
が、その話はとてもおもしろかったので、シナリオに取り入れる。
なので、ここでは秘密!
大阪の書道教室を取材(7-終)シナリオのネタをゲット! [書道取材]
あることに気付いた。
それを告げると恩師でもあり、書道教室で教えるS先生嬉しそうにいう。
「さすがわ映画監督や! よう見てる。その通りや」
なるほど、そういうことか・・・。
結局、午後にスタートした書道教室に深夜までいた・・。
こうして、シナリオを書くネタ。
また、ひとつ手に入れる!
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(6)先生がくれたヒント [書道取材]
S先生の目、見つめる。
その間も筆が見事な走りを見せる。
走ったかと思うと、止まり、跳ねる。
先生の目を見なければならないのに、つい筆を見てしまう。
やはり、書道は芸術だ。書くこと自体が美しい。
しかし、先生がいうのは、そういうことではない。
中国の書家の文字。それを見つめる先生の目。
筆先。書かれていく文字。
「ああ、そうかあ!」
(つづく)
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(5)先生がくれたヒント [書道取材]
S先生の指示。
「俺がどんなふうに、生徒らに指導するのかずっと見てろ!」
先生は言葉で説明しながら、ほとんど朱の筆で生徒の書いたものを直す。
或いは、お手本を書いてみせる。
中国の書家が書いた書。それを見ながらS先生が、同じ文字を書く。
それを生徒が見て、書き方を学ぶのだ。
そこに何があるというのだ? 何時間見ても分からない。
と、S先生がお手本を書きながら言う。
「太田・・・お前どこを見てる? ワシの目を見ろ。どこを見ているか分かるか?」
困っていたのを悟り、ヒントをくれた。
先生の目がどこを見ているか?注意深く見つめた・・・。
(つづく)
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(4)睡魔 [書道取材]
S先生。朱の墨を使い、生徒の書を直す。
「ここは跳ねた方がええ。ここは・・・こうやな・・」
とか言いながら直す。
しかし、僕は書道の初心者。
見ていてもよくわからない。30分も見ていると退屈してきた・・。
いや、でも、S先生の指示。何か意味があるはずだ・・。
それから数時間。シーンとした教室。
次第に眠くなる・・。
ここで寝たら、先生に怒鳴られる!
「太田。お前、そんなことで書道映画らできるんか!」
その通りだ・・・寝てはいけない・・。
でも、睡魔が・・。
(つづく)
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(3)先生からの変な指示? [書道取材]
高校時代の恩師であり、書道教室で教えるS先生。
こう言った。
「太田! 今日はずっと、俺の横に座ってろ。
ほんで、俺がどんなふうに生徒らに指導するのかずっと見てろ!」
そんな指示をされた。
つまり、生徒が書いてきた「書」を、先生が直し、指導する様子を
先生の隣に座り、1日中見ていろということなのだ・・・。
(つづく)
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(2)取材より経験 [書道取材]
2007年3月。映画「書道♡ガールズ」の取材で、大阪へ。
高校時代の恩師。S先生が教える書道教室を訪ねた。
通常取材というのは、その授業風景を黙って見学。
師範や生徒に質問。1~2時間で終わる。
でも、僕の取材は少々、違う。
できる限りのその場にいる。可能なら開始から終了まで。
その間に関係者にいろいろと質問をさせてもらう。
そうやって、その学校の日頃の空気や雰囲気を掴む。
取材というより、僕自身が体験するという発想である。
ところが、恩師の方が上を行っていた。
こんなことを、言いだしたのである!
(つづく)
大阪の書道教室を取材! 2007年2月(1)恩師との再会 [書道取材]
2007年2月。
大阪の書道教室の取材をさせてもらった。
ここの先生、僕の高校時代の恩師。S先生。
当時から、書道をやっておられることは知っていたが、
今では書道教室を開き、書道団体の会長まで務めているのでビックリ!
僕の前作「ストロベリーフィールズ」を見てくれたことで27年振りの再会をしたのだが、
次回作が「書道♡ガールズ」になるとは思っておらず、
神様のめぐり合わせともいうべき再会だった。
書道を愛するS先生、とても喜んでくれた・・・。
「あのとき、クラスでも1、2を争うダメだった生徒が映画監督になり、
書道の魅力を描く映画を作るとは・・・ワシはうれしい・・何でも、協力するぞ!」
と、いうことで、先生の書道教室を見学に大阪へ向かった!
(つづく)