太田組式ロケハンの意味(2)日本映画をダメにする構図 [ロケハン2009春Ⅱ]
結局、「もう少し時間があればなー」と思いつつ、
クオリティの低い作品をやっつけで作るしかなくなる。
それは嫌だ。だから、今回も早目に動く。
そして正式なロケハンでも監督と技師クラスしか行けない現実がある。
助手たちは「それでは準備ができない!」と毎回不満を言う。
近い場所のロケハンなら数万円で行ける。
その僅かな額を映画会社がケチらなければ、完成度が数段上がるのだ。
節約すべきことは他にある。
お役所と一緒で本当に必要なことに金を使わず、無意味な「習慣」や「決まり」で無駄使い。
それなのに上の人たちは「金がない!」「赤字だ」「経費削減だ!」と騒ぐ。
下の者は「やる気」をなくし、さらに完成度が下がる。
日本映画、及びテレビ関係をダメにしている構図である。
(つづく)