大人がバカになる理由？（11ー終）S・ジョブスと信長

　

　先に上げた映画界の話。

　あのベテラン編集者、リニア編集の技術を何年もかけて覚えた。

　先輩から厳しく指導されて、勉強を続けた。

　が、今ではその経験が全く役に立たない。

　一般の人が数ヶ月で使えるようになる編集ソフトが、

　当時の編集機以上の性能を発揮する。

　今の技術というのは、何年もかかって体得したものを一瞬で無意味にしてしまう。

　戦国時代に近い。

　あの頃、剣道を学び強くなった。

　でも、信長が最新兵器であった鉄砲を戦で使い始める。

　そのために戦いにおける刀の意味、全くなくなってしまった。

　日本は再び、そういう時代になっているのだろう。

　

　大切なのは脳が固くなった３０代以降も、

　いかに努力して新しいものを受け入れるか？

　だと感じる。

　アップルの創設者・ステーィブン・ジョブス。

　そんな危機感を２５年も前から感じていたのだ。

　人ごとではない。僕自身も新しいもの、受け入れにくくなってきている。

　テレビドラマの新番組とか、見るのに凄く努力が必要。

　新しいミュージシャンの名前、分からなくなってくる。

　若い子たちに「バカだね〜」と思われているだろう。

　２１世紀は脳が固まった奴、生き延びられない。

　危機感をひしひしと感じる・・。

（この項、了）