映画作りは「好きになること」から始める(6ー終)自主映画時代の経験 [アンコール]
僕も経験がある。学生時代。
何本も自主映画を監督した。
あるときの俳優(といっても、学生)。とても真面目でいい子なんだけど、
俳優としての魅力がない。
芝居もできるし、嫌いではないのだけど、
どうしても好きになれない。
演出やカメラはとてもいい出来なのに、作品の評判は悪かった・・。
やはり俳優を「好き」になれないと、ダメなのだろう。
これを俳優側から考えてみよう。
「好きになってもらうこと」の大切さ。
監督を魅了できない俳優は、力がないともいえる。
女優ばかりではない。男性俳優でもそうだ。
男が男に惚れるというやつ。
高倉健だって、菅原文太だって、男が魅了される。
厳しい目を持つ監督を魅了できる俳優は
何千、何万という観客も魅了するのだ。
これは「好きにさせる」ということ。
いずれにしても「好きになる」ということ。
映画作りの上で、とても大切なのである。
映画作りは論理だけではない。
「愛」であり、「思い」であり、「情熱」。
それが名作を生みだすのだ。
(この項、了)
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