4日目、ロケハン。漁港 [ロケハン2009秋]
ネットカフェで作業を終えたのは、もう夕方近く。
でも、まだ、外は明るい。ロケハンに行こう!
電車で駅2つ。大好きな漁港へ行く。
ここは2年前から何度も訪れた場所。
大好きな風景のひとつ。
なのに、夕暮れの風景を一度も見ていないことに気付く。
通常ロケハンというと、撮影直前に2~3日でバタバタと行う。
製作部が探してきた場所に連れて行かれ、
朝、撮影するシーンを昼に見たり。夜撮影する場面を朝に見たりもする。
時間がないので、あわただしい。ロケハンより夜の飲み会で盛り上がったりする。
でも、太田組は違う。
僕自身が何カ月もかけてロケハンする。
同じ場所を朝、昼、夜と別の時間帯に訪れる。
場所によっては、午前が美しいところ。夕方がきれいなところ。いろいろあるからだ。
そして、できれば、撮影をする町。春、夏、秋、冬。四季を経験した上で撮影する。
それを製作費でやろうとすると、膨大な経費がかかる。
だから、映画会社は2~3日でロケハンを終えようとする。朝撮る場所を昼に見たりするのだ。
でも、経費を当てにせず、自腹で行けば誰も困らない。
それだけのことでも映画はよくなる。ロケ場所は第二の主人公。
大切にして、熟知せねばならない。そして愛情を持てなければだめだ。
この日。その漁港には美しい夕日が出た。
最も夕日が美しいポイントを探して、歩いた・・。
(つづく)