最後の戦いは雨だった・・ [ロケハン2009春Ⅱ]
会場に近づくと、巨大な凧が上がっているのが見えた。
そう、雨が降る中でも、祭は中止されず、
皆、びしょぬれになりながら走り凧を上げていた。
「雨ごときで、やめてたまるか!」
そう叫ぶかのような、人々の熱い思いが渦巻いている・・・。
「七人の侍」の予告編。こういうナレーションがある。
「最後の戦いは、雨だった・・」
まさに、それだ。祭ではなく、戦いだと思えた・・・。
大きな凧が雨に打たれてボロボロになり、落ちてくる。
それでもまた修理し、補修し、その凧を上げようとする。
びしょ濡れになりながらも、灰色の空へ。凧を上げようとする。
涙がこぼれそうだった。でも、悲しいからではない。
必死に凧を上げようとする人々の熱い思いが、胸を打つのだ・・。
ラッパと太鼓が鳴り響く。
雨と風の中、何千人もの人々が走る。
その熱気に胸打たれ、雨に打たれながら、祭の終了まで見続けた・・・。
(つづく)
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