初日午後 書道教室ロケ(4)盲点? [撮影初日の思い出]
書道教室。舞阪でも探した。
近所の公民館。お寺等。書道教室になるところを探したが
いずれも今イチ。とうとうクランクインが決まる。
スタッフとロケハンに来たとき、そのことを相談したら
「監督。あの建物はどうなんですか?」
と言われた。神社の敷地内にある建物。
「あーーーーー!」
神社には10回以上も来ていて、あまりにも当たり前になり
気づかなかったが、公民館ぽい建物があるではないか!
ロケハンは徹底してやること大切だが、
次第に新鮮な目で、見れなくなるのが欠点。
反省。反省。
でも、そこなら神社の中を通って帰る真子ーしんこ(相葉香凛)たちの
道沿いに書道教室を設定できる。シナリオ通りなのだ!
こうして、書道教室も決まり。この日の午後に撮影となった。
(写真上。真子たちが通る神社の階段上から、見た書道教室。
学校帰りの道から実際に見える)
(つづく)
初日午後 書道教室ロケ(3)しわ寄せ [撮影初日の思い出]
移動があると、一番感じんな撮影時間が短くなる。
じっくりと撮影したくても、移動があると
バタバタの撮影となり、確実にクオリティが下がる。
もし、両方の撮影をちゃんとすると、もう1日必要となり
今度は製作費が上がる。
ロケ場所をひとつ決めるにも、
外観やイメージだけで決めることができないのだ。
そうなると、書道教室は移動せずに撮れるように
舞阪で、それも神社の近所で
見つけるのがベスト。1年がかりで探した。
その頃のブログ=>http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp/2009-04-15-1
(つづく)
初日午後 書道教室ロケ(2)ロケ場所の条件 [撮影初日の思い出]
よく知る町が舞台の映画やドラマを見ていると
あれ? あの道の角を曲がると、あそこじゃないのに?
と思うことがある。
そんなふうに映画撮影では、実際にその2つの場所が近所でなくても
いかにも、そばにある。という風に見せることは可能。
でも、そうなると、移動が必要になる。
機材を撤収。スタッフ&キャストはロケバスに乗り、移動。
1時間ほどかけて到着。機材を下し、俳優たちはメイク。
結果的に3時間4時間の余計な時間がかかる。
そして、しわ寄せは一番大切な、撮影に来てしまうのだ・・。
(つづく)
初日午後 書道教室ロケ(1)探した。 [撮影初日の思い出]
神社の階段での撮影が終了後。
書道教室の撮影に移る。
シナリオ上では、真子ーしんこ(相葉香凛)たちの帰り道に
書道教室があるという設定。
でも、なかなか、都合よくは行かず。ロケハンでは苦労した。
舞阪周辺には帰り道としてふさわしい場所。たくさんある。
が、書道教室がない。
撮影なので、実際の書道教室でなくてもいいのだが、
それらしいものが必要。
1年がかりで探した・・。
(つづく)
初日の午後 舞阪の神社ロケ(8ー終)見学の方? [撮影初日の思い出]
姉、田辺愛美。妹、橋本わかな。
その2人の姿。微笑ましくて声をかける。
「見学の方ですか?」
そういうと、さすが舞台演劇をやっている田辺だ。
「はい! 何か、映画の撮影をやってるって聞いたので!」
なんて、バカな会話していた。ら、思い出すことがあった。
「あ、そうだ。卓也(冨田佳輔)の弟が来てるよ!」
「わーー、見たい! 見たい!」
と、田辺も橋本もおおはしゃぎ!
場所を教えると、2人は書道教室となる会館に走って行った。
卓也の弟役は地元オーディションで、誰もが認めた天才少年。
明日出番だが、演出部が書道教室のシーンにも出演さそうと呼んでいたのだ。
神社のシーンのあとは、その書道教室の撮影である。
(つづく)
初日の午後 舞阪の神社ロケ(7)近所の姉妹? [撮影初日の思い出]
撮影中。ふと見ると、見物している姉妹がいた。
いかにも仲が良さそうな姉妹。
近所の人が映画撮影だと知って、見にきたのかな?
と思ってよく見るとトン子(田辺愛美)と三美子(橋本わかな)だった。
三美子は午前中で撮影終了。
トン子は本日、出番はないが、夕方からの書道練習に参加するために来ているのだ。
寒空。2人が寄り添って立っている姿は、まるで姉妹(親子ではないですよ)
一番、年長の田辺がお姉さん役となり、
皆の面倒を見てくれていること、感じていた。
このときもきっと、待合室で待っていて、
田辺、映画初出演の橋本わかなのことを考えたのだ。
少しでも現場の空気に慣れるように
「三美子。ちょっと撮影見に行こうか?」
と誘ったのだろう。
さすが浜松出身、田辺愛美だ。
(つづく)
初日の午後 舞阪の神社ロケ(6)帰り道 [撮影初日の思い出]
3年前に発見してから、
この神社。10回以上、お邪魔している。
この場所で、お弁当を食べさせてもらったこともある。
雨宿り。させてもらったことがある。
あらゆる角度から見て、どのシーンで撮影するのがいいか?
考え続けて、決めた。
やはり、学校の帰り道。
みさと(草刈麻有)が真子ーしんこ(相葉香凛)に
「書道部に入部しょう!」
と誘うシーンにした。
その撮影。クランクインの日となった。
(つづく)
初日の午後 舞阪の神社ロケ(5)物語がある [撮影初日の思い出]
舞阪にあるこの神社。物語を感じさせる。
通常、若い子たち。お寺や神社というものに興味がない。
正月以外は、立ち寄ったりしないだろう。
でも、この神社は学校帰りに、ふと立ち寄ってダベッたり。
お菓子を食べたり。境内で遊んだり。
もしかしたら、書道の練習をしたり、
そんな子供たちの日常の物語が感じられる場所。
クラスメートからもらったラブレターを読んだり、
恋破れて落ち込んだり、子供たちの人生を見つめている場所だと感じる。
そして、神社と言えば、何か立ち入りにくいものがあるが
ここは誰でもウエルカム。そんな雰囲気がある。
まさにストレンジャーを優しく迎える浜松の町。
そのものだと思える。
それがこの神社の魅力なのだ。
(つづく)
初日の午後 舞阪の神社ロケ(4-2)ロケハンの難しさ [撮影初日の思い出]
先にも書いたが、もう少し詳しく説明
ロケハンというのは、単にシナリオのイメージに合う、
素晴らしいロケ場所を探すだけではいけない。
例えば、続けて撮影したい3カ所のロケ地を探す。
物語の中で同じ日のシーンは、
役者のテンションを考えると同日の撮影がいい。
それら3カ所のイメージ通りの場所。あったとする。
でも、それぞれがバラバラの場所。
移動時間を考えると1日では終わらない。
3カ所の撮影に、3日かかる。
製作費も3倍になるということ。
といって、近いからといってイメージと全然違うロケ地を選べば
作品のクオリティを下げることになる。
いつもロケハンのときに悩むことだ。
なので、舞阪の神社を諦めて、書道教室を先に探して、その近所で学校からの帰り道
探すという手もある。
その両面から、この1年探し続けた。
舞阪だけでなく、天浜線沿線、三ヶ日、浜北、天竜川沿い、市街地、さまざまな場所を歩いた。
その頃の話=>http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp/2009-05-31-5
(つづく)
初日の午後 書道教室ロケ(4)本ものみたい [撮影初日の思い出]
写真上。舞阪の神社横の会館。
ここを書道教室として使わせて頂く。
現在、撮影の準備中。
どう見ても書道教室でしょう?
美術部さんがいろんな物を持ち込んで、書道教室にしてくれたのだ。
このあとの撮影でも、ほんとびっくりするようなマジック。
見せてくれる。それも順次、ご紹介する。
さて、ここを真子ーしんこ(相葉香凛)とみさと(草刈麻有)が覗くというシーン。
書道教室の生徒役にも、多くの浜松市民の方が参加してくれた。
実は皆、かなり書道ができる人ばかり。
さすが、書道の町・浜松である。
そんな中に、!?という子たちの顔が何人かいた。
(つづく)