「青い青い空」を何度も見てしまう理由(5ー終) [秘密シリーズ]
なぜ、ドキュメンタリーだと何度も泣けるのか?
それは観客の心に、無意識に届くものがあるからだ。
混迷の時代。人は常に不安や悲しみと向かい合っている。
いつ会社が潰れるか? リストラされるかも?
こんな世の中で、子供を育て行けるのか?
大学を出ても就職口がない。
将来のことどころか、今を生きることで精一杯。
親が分かってくれない。子供がいうことを聞かない。
友達ができない。誰も理解してくれない。
誰もが様々な悩みを抱えている。
そんな時代の中。この「青い青い空」は同じような悩みを持つ
10代の子たちの物語。
それも皆、純情で、健気で、まだ世間を知らない子たち
そんな子たちが、悲しみと対峙する。
自分たちと同じように、
人間関係や無理解。不条理な大人のやり方にさらされる。
でも、真子たちは、めげずにそれに立ち向かう。
そして、自分たちの言葉を思いを届ける。
「こんな若い健気な子たちが、こんなにがんばっているんだ
俺もがんばらないと・・」
そう、真子やみさとの行動に、大人たちが共感し励まされるのだ。
これが単なる作り物の物語なら、そこまで感動はしないが
役を演じた相葉香凛や草刈麻有たちのドキュメンタリーなのだ。
芝居や演技ではなく、本当に苦労を乗り越えてがんばった記録。
だから、作り物でないものが伝わる。
映画初出演で戸惑った相葉香凛、
書道で苦労した草刈麻有
難しい役で悩んだ橋本わかな、みんなを支えた年長の田辺愛美
そして英語で苦労した平沢いずみ。
皆が本当に、助け合い、協力し合ったこと。
皆、泣きながら撮影をがんばったこと
それが画面を通して、物語としてだけではなく
事実として観客に伝わり、胸を打ったのだ。
「子供たちがこんなに、がんばっているのだから」
「私もがんばらねば!」「僕も負けてられない!」
そう感じたのではないか?
勇気をもらったのではないか?
元気になる歌というのがある。
坂本九の「上を向いて歩こう」とか
ZARDの「負けないで」とか、
辛いときに聴きたくなる歌がある。
励まされ、元気になる歌がある。
「青い青い空」はそれと、同じ効果があるのだろう。
だから、それらの歌を繰り返し聴くように、繰り返し見たくなる。
それが何度も泣ける理由ではないだろうか?
つまり、若き俳優たち
相葉香凛、草刈麻有、橋本わかな、田辺愛美、平沢いずみ
彼女のたちの「力」なのである!
どうでしょう? fumiさん。
(つづく)