スプリングスティーン in LAスポーツ・アリーナ(後編) [コンサート]
アコーステックで演奏した「ボーン・トウ・ラン」
すぐあとに、日本の尾崎豊が「17歳の地図」を
同じくアコースティクギター1本で演奏した。
その彼もブルースに憧れ、歌手となった若者だ。
「17歳の地図」は彼なりの「ボーン・トウ・ラン」であり
ブルースの歌にインスパイヤーされた作品も多い。
当時、尾崎は次のステップに上がろうとして、足掻いていた。
「街路樹」という傑作アルバムをリリースしながらも
ファンは「17歳の地図」の頃のイメージを追い、違和感を持っていた。
そして26歳の若さで、この世を去る。
当時、僕は日本に戻り、映画監督を目指してシナリオを書きながら
雑誌のライターをしていた。
尾崎豊にインタビューしようと、何度も企画を出した。
ブルース・スプリングスティーンの話を聞いてみたかったのだ。
しかし、その企画は毎回却下。実現しなかった。
ブルースは今年62歳になる。
そして今も彼は、アメリカで歌い続けている。
(つづく)