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日本映画とアメリカ映画 発想の違い [映画]

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 実はアメリカ映画も同じ。
 
 黒澤映画と同様の発想で、作れている。
 
 アメリカ映画。必要なことは全て説明される。

 例えば・・。

 「ダーティハリー」シリーズ。

「ダイハード」「リーサル・ウエポン」シリーズでもいいが

 最初にまず、主人公のキャラクターが必ず紹介される。

 暴走刑事で、無茶をする。でも、正義感が強い。

 それをエピソードで説明。

 だが、昔ながらの日本映画では俳優のキャラに頼り、それを説明しないことが多い。

 高倉健だから、いいヤクザである。

 平田明彦だからエリートである。

 勝新太郎だから、型破りなキャラであるとか、

 「お客さん、説明しなくても分かりますよね?」

 という前提で進める映画が結構、多かった。

 だから、その俳優を知らない国の人が見ると、

 キャラクターが分からない。

 なぜ、そんな映画作りをしたのか? 

 ここに、日米の事情が存在する。

 アメリカは様々な民族、宗教、人種が混在する国。

 それそれに違う価値観、ルール、を持って生活している。

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 「言わなくても分かるよね?」
 
 では通用しないのだ。

 そんな国で多くの人々に、支持される映画を作ろうと思ったら

 「分かるよね?」の発想ではなく、

 分かってもらえるように、しっかり説明する。

 だから、アメリカ映画は世界中で受け入れられ、大ヒットするのだ。

 対して、日本は基本的に単一民族の国。

 同じ習慣。同じ価値観で、生活。

 「皆と同じでないと、いけない」

 と思い、誰もが同じ考え方を持とうとする。

 イチイチ説明しなくても分かり合えることが多い。
 
 当然、映画表現もそうなる。

 「言わなくても分かるよね?」

 そんな映画。海外に出したとき、理解されないのは当然だ。

 しかし、黒澤映画は「分かるよね?」では作られていない。

 そこが世界で評価された理由の1つなのだ。

 (つづく)

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