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藤田朋子さんの役、こうして決めた!(6)役を増やす [キャスト]

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 こうして16年後

 いよいよ、藤田朋子さんと仕事をすることになった。

 感激!

 「思い」がある俳優さんと一緒に映画作りができるのは

 本当にうれしい。

 とは言え、すでに「青い青い空」の主要キャストは決まっている。

 本人は「エキストラでもいい!」というが、そうもいかない。

 では、新たな役を作るか?

 いや、すでに出来上がった物語で無理矢理、新しい役を作ると、

 物語が壊れてしまう。

 例えば、喫茶店で恋人同士が別れ話をしている場面があるとする。

 そこに第3の人物を登場させるのは、むずかしい。

 ウェートレスが出て来て「ご注文は?」というのならOK。

 でも、そのウェートレスは物語には絡まない。

 エキストラの延長だ。

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 さらに、その役を有名俳優が演じると「何かの伏線か?」

 「あとで登場するのか?」と観客が思ってしまう。

 で、出て来ないと「何それ?」となる。

 物語をもり下げてしまう。

 では、そこでヒロインの友達役として、

 第三の人物が登場する、とする。

 「あ〜偶然。何してるの? あっ、おデート中か。邪魔しちゃったね?」

 とかいう台詞を作る。

 これも駄目。

 先と同じように、観客はその友人があとで物語に絡むと思う。

 第三の人物が登場する以上。

 物語の展開に関わらなくてはならない。

 意味を持たないと駄目。

 物語に意味なく友達が出て来るのなら、出ない方がいい。

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 このパターンで有名俳優が特別出演することがよくある。

 当然、そのシーンだけ浮いてしまう。

 「ああ、あの俳優を出すために、無理矢理作った役だな?」

 と観客に見抜かれる。

 物語もおかしな具合になるのだ。

 学生が書いたシナリオを読むと、よく分かるのだが・・。

 その人が出て来なくても、物語に支障がない人は必要がない役。

 それは切らなければならない。

 それが物語の鉄則。シナリオのルール。

 不必要な役を無理矢理出せば、物語は壊れるのである・・・。

 (つづく)


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