カラコレ(3)ブルーとイエロー [ポストプロダクション]
カラコレは単に映像を美しく、
見やすくするだけの作業ではない。
色彩や明るさにより、「演出表現をより明確にする」という意味も大きい。
例えば、あるシーン。
俳優たちの芝居、抜群によかった。
相葉香凛、橋本わかな、田辺愛美、冨田佳輔。
皆、素晴らしい演技をした場面がある。
カメラもいい。照明もいい。
だが、あと一息盛り上がらないものがあった。
ずっと考えていたのだが、それが「明るさ」であり「色彩」だったのである。
ほんの少し、ブルーを加える。
イエローを抜く。
そんな作業をすることで、俳優たちの感情がより伝わるものとなり
シーンとして、素晴らしいものになって行った。
映画の出来は途中では分からない。このような地味な作業が作品のレベルを押上げ
観客に与える感動を、より大きくして行くのである。
(つづく)