続・冨田佳輔くんの思い出 [撮影19日目/お寺&病院]
冨田佳輔演じる卓也、単なるコメディリリーフではなくなる。
卓也の設定にマイケル・ジャクソンが好きというのがある。
台詞で一言うだけ。なのに冨田君。ロックの勉強を始めた。
それを見て「ロックが好き」という設定を卓也に加える。
オタクの卓也、ロック少年になった。
冨田君にマイケル・ジャクソンやブルース・スプリングスティーンのCDを貸す。
CDプレイヤーを持って来ていて、ホテルの部屋で何度も聴いていた。
宿舎の廊下を歩いていると、後ろから声がする。
「監督! 風呂行くんですか? 僕も一緒に行っていいですか?」
宿舎の風呂に一緒に入り、役作りの話を何度もした。ロックの話もした。
翌日はまた提案をしてくる。卓也をどう演じるべきか? 必死に考えていた。
こんなに努力をする十代の男の子を他には知らない。
(つづく)
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2010-04-30 09:56
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