多数決で選べないシナリオ [脚本]
何かを選ぶとき。よく多数決で決める。
一番多くの審査員が手を上げた作品。グランプリに決めたりする。
でも、シナリオの場合は違う。
誰もが「いい!」というものは、平凡な作品となることが多い。
誰か1人が「これはいい!」と、多くの反対を押し切って選んだものが大ヒットしたり
名作になったりすることが多い。
なぜか? というと、多くの人が選ぶとなると、無難な作品になるからだ。
その作品。強い個性があると、「いい!」という人と、「嫌い!」という人が出て来て揉める。
なので、結果選ばれるのは、最大公約数的な作品で、「それなりにいい」作品が選ばれる。
「ま、これならいいでしょう・・」という作品に落ち着く。
特に大賛成もされないが、特に大反対もされない。丸く収まる。だから、無難な作品が選ばれる。
最近、流行の製作委員会形式の映画も同じ。
シナリオの決定稿。参加している全ての会社から「YES」と言われなければならない。
全員が「YES」という作品は結果、個性の薄い、無難な作品になりがち。
つまり、シナリオを読んでもらい多くの人が「いい!」というと警戒が必要なのだ。