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テレビドラマを見て勉強します宣言(6) [監督のお仕事!]

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 僕が監督した「ストロベリーフィールズ」。

 十代から多くの支持を受けた。営業していたとき。ある映画会社、50代のP。シナリオを読んで、こう言った・・・。

 「今どきの子は、こんなドラマに共感しない! 女子高生はこんな純粋じゃない。君は十代のことを全然、分かっていないね?」

 多くのおじさんと同じ、典型的な感想を吐いた。当然、製作費は出してくれない。今どきの女子高生をしっかり把握したそのおじさんP、青春映画を作った。だが、あまりにも時代錯誤な内容だった・・。

 実際、ほとんど客が入らず、すぐに上映打ち切り。社内でも責任問題になったらしい。そのこと。彼と同じ世代の業界人に聞いた。

 「ああ、その人が若かったとき、流行ったタイプのドラマだねえ。それを今さら、作るなんてなあ・・ん〜」

 作品を否定された、仕返しをしたいのではない。あれほど偉そうに言っていたのに、十代に対するそのおじさんPの認識。やはり大幅にズレていたのだ。それに全く気づいていなかったということ。先の友人たちと同じ。

 「最近は、実力派シンガーが出て来ない!」

 といいながら、音楽界の実情を全く把握していない。その過去の歌しか聞かない友人と似ている。でも、彼は趣味で聴いているだけ。問題はない。 
 皆、自分が若かった頃の「記憶」や「価値観」に縛られている。感性が「過去」に埋没。そこから前に進んでいないことに、気づいていない。

 でも、歳をとると誰もがそうなって行く。40代の男性が10代のときと同じ方がおかしい。いや、1年でも時代は大きく変わる。なのに、自分がズレていること、なかなか気づかないもの。
 「実力ある新人が出て来ない」のではなく、それに気づかないだけ。「最近の十代はこんなじゃない」ではなく、その人の思う「十代イメージ」が間違っているだけ・・・。
 
 そんなふうになるのが、40代以上の世代の落とし穴。時代の流れが見えなくなる。でも、怠けているとか、さぼっているということではない。今、指摘していることは・・・、

 「10代と同じ速度で、100メートルを走れ!」

 というのに等しい。だが、それはもう無理。良かれ、悪かれ、それが40代の脳の状態なのだ。
 僕も偉そうなことは言えない。「ストロベリー」を撮ったのは、もう4年前。あのときは若い子たちから取材して、シナリオを書いた。が、それから急に時代は変ったかもしれない。

 脳の老化も進んだかもしれない。知らず知らずの内に、僕自身が今の時代からズレているかもしれない。
 そのことに気づかないだけかも。なので、ズレた意見を堂々という人たちを見ていると「自分は大丈夫か?」と思えて来る。

 僕の場合。映画作りが仕事。映画は時代が反映されてなくては、意味がない。時代の流れを感じられない者に、感動できる映画作りはできない。
 10代のときに見た日本映画は時代錯誤甚だしいものが多かった。映画といえばアメリカ映画と思えた。自分が作る側にまわったとき・・。

 「その愚かな先輩たちと、同じことをしてはいけない・・・」

 そんな思いが強くある・・。脳が老化中なら鍛え直して、少しでも今の時代を感じるようにせねば!

(つづく)



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