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「HEROES」 研究(下)ジャイアント・ロボの影響? [映画感想]

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 アニメの「ジャンアント・ロボ/地球が静止する日」に出て来る、いわゆる正義側の集団が「国際警察機構」。そこには9人のエキスパートがいて、それぞれに個性的な超能力を持っている。
 衝撃波、姿を変える、テレポート、怪力・・。そんな彼らが、地球滅亡の危機を救うという物語。ここまでで、まんま「HEROES 」ではないか?
 特に、エキスパートの1人・村雨ケンジ。不死身という能力を持っている。怪我をしても、撃たれても、すぐに直る。絶対に死なない。これもまんま、クレアではないか!

 しかし、「HEROES 」がパクったとか、真似したとか言うのではない。そんな日本の作品に学び、自分たちのものとして、「HEROES 」という物語を作り上げたということ。そして面白いのは過去のアメリカ映画の名作ではなく、日本の作品に学んでいるということなのだ。

 続ける。ヒロが持つ能力。時間を止める。これは「サイボーグ009」の009が持つ技と同じ。時間は止まるが自分は動ける。こんな能力は他のドラマでは見たことがなく、元ネタは009だと断言したい。
 また、その「009」自体が、サイボーグだが、超能力を持つ9人が悪と戦う話。これも「HEROES 」の形態と同じ。「ジャイアント・ロボ」同様に、こちらも勉強していると思える。

 自信がないが、もうひとつ。クレアの父。組織の1人。彼の存在が「ジャイアント・ロボ」の孔明に似ているような気がする。さまざまな事情を把握している策士、裏で暗躍する。
 彼の後ろにいて口を利かない(実は話せるけど)ハイチ人。それが「ロボ」の中で、いつも孔明の後ろにいるコ・エンシャク(赤い鎧を着ている)がダブる。

 どちらも口を利かない上に、忠実。主人たちはどちらも超能力がないが、頭脳明晰。その主人の危機には現れて守る。気のせいか、ハイチ人役の俳優の顔までコ・エンシャクに似ているような気がする。

 そんなふうに「HEROES 」の中には、数々の日本アニメや映画が盛り込まれている。それに気づくと、娯楽映画の殿堂アメリカが日本に学んでいるという、ちょっと誇りに思う部分。
 同時に、そんな素晴らしい作品を作ってきた日本が、それを生かせずに、テレビシリーズの映画化ばかりしている風潮がかなり情けない。

 それと「HEROES 」が何より素晴らしいのは、そんな日本作品を学び、設定やキャラを取り入れながらも、独自のテーマを掲げ、超能力者が抱える苦悩。そこに今の視聴者の思いをダブらせて、大切なことをメッセージする姿勢である。(いずれまた詳しく)
 単なる活劇でなく、感動がわき起こるのは、そういった作家たちの思いが込められているからだ。そこが偉い。

(この項、了)

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