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NHK「ザ・プロフェッショナル/宮崎駿」 [映画感想]

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 先日、NHKで宮崎駿のドキュメンタリーを放送していた。
 劇場で「ポニョ」を見たときに感じた、圧倒的な感動と胸に迫る熱いものの正体がわかった。(感想1は前回のブログで・・)

 宮崎駿監督の怨念ともいえる思い。その作品への思いが映像を通し、見る者の心を揺さぶるのだ。
 「ポニョ」は素晴らしい映画だが、作品として全ての面で完璧な訳ではない。ストーリーも「あれ?」と思うところがある。

 でも、そんなマイナス点を差し引いてもあまりある、あの圧倒的な映像。言葉ではいえない感動は、宮崎監督の溢れる愛情だったと感じた。
 理屈や技術だけでなく、「作家の思いが、どれほど観客の心を揺さぶるものなのか?」これほど教えられる作品は少ない。

 「ファイティング・ニモ」「レミーのおいしいレストラン」等のピクサーの作品は本当にレベルが高く、時間とお金を掛けて作れている。もの凄く面白い。
 ただ、あれらの映画は優秀なクリエーターが集まり、作り上げた企業作品という臭いがする。もちろん、それはいけないことではない。
 
 ただ、あえてCGを使わず、アナログで、それも宮崎駿が「最後の作品になるかもしれない・・」と覚悟して作った作品。
 そこから溢れ出す思いは、完璧に作り上げられた優秀な企業映画では出ない感動となった。

 巨大企業が作った軍用戦闘機は確かに優秀。でも、いなかの町工場で作られたグライダーの魅力が、それをまさることもある。
 技師の愛情を受けて完成した小さな飛行機。その美しさがかけがえのものに思えることがあるのだ。



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