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アメリカ・ドラマ「24」で睡眠不足!?(2007/01/15) [prologue]

 新しいドラマを見るのは、監督業をやる上で大切なこと。

 時代の流れを知り、感性を鈍らせないためにも必要。

 なのに、この数年「ストロベリー」一色。何とか映画は見に行くが、テレビが疎かになった。特に外国もの。「冬のソナタ」も何度目かの再放送でやっと見た。

 昨年から気になっていたのが、アメリカのテレビシリーズ「24」。すでに、ドラマファンを越えた大人気で、「カロリーメイト」のCMにまで登場しているのでご存知の方も多いだろう。遅まきながら、ようやく昨夜から見始めた。

 主人公ジャックはeロ対策を担当するCTU職員。大統領の予備選に候補が暗殺されるとの情報。それを阻止するために捜査を開始。

 一方でジャックの娘が行方不明。ベルリンからの飛行機が爆破。暗殺団は着々と準備を進める。同時に黒人の大統領候補は過去の問題をスクープされて、政治生命が危機にさらされていた。

 昔のドラマでは1つだけに物語を絞って、毎週1つずつ、長くても前後編で解決するまでを描いた。
 それが「24」では全ての事件が同時進行。24時間の物語を24時間をかけて描く。

 つまり、視聴者がテレビを見ている間に経過する時間と、ドラマ内で進行する時間を全く同じスピードにして物語を展開させる。 

 現実に1時間経てばドラマ内でも1時間経つという具合。僕は第1話を物語がスタートするのと同じ午前0時から見始めた。すると、ドラマ内で夜明けとなる頃には自分の部屋の窓外も明るくなって来る。

 ドラマに参加しているような緊迫感。やられた!考えればまだ誰もやっていないパターンというのはあるものだ。



 第3話。「2時AM―3時AM」辺りからもう目が離せなくなっていた。僕もシナリオを書く仕事をしているので、どうすれば観客が驚き、ハラハラするか?はいつも考えている。

 ドラマを見ていても、「これが伏線で、ああいう展開で見せるんだな?」と先を読んでしまうことが多い。が、「24」では「えーーー!そうなの!」「あー、内通者はこいつだったのかあ!!!」とか意外な驚きとハラハラの連続。

 あっと言う間に1時間が経ってしまう。んーーじゃあ、もう1本!と続けて9本も見てしまった。気づくと朝! 「24」は睡眠不足になるというのは本当だ。

 が、楽しんでいるだけではなく、研究もする。一体、このドラマはどのような発想で作れたのか? 分かって来たのは、フォレデリックフォーサイス原作の映画「ジャッカルの日」と「ダイハード」をベースにしているということ。

 「ジャッカル」はフランスのドゴール大統領暗殺の話。それをアメリカの大統領候補暗殺計画に置き換える。同時に「ダイハード」のマックレーン刑事が家族を助けるためにがんばるという話を重ねて、リアルタイム描写で「24」は作られたと思える。

 真似ではない。ドラマというのは過去の作品をいかに応用して、さらに面白いものを作るかも手法のひとつ。この2本に目をつけたところが偉い。

 そして単なるサスペンスに終わらず、家族愛というテーマ。主人公ジャックバウワーも大統領候補も家族を守るために戦う。アメリカのドラマは娯楽性のみを追求することが多いが、「24」はその辺も新しく、今日的であり感動がある。

 今日もこれから続きを借りに行く!あと15時間分だが、一気に見てしまいそう。また、今夜も眠れない! 


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タグ:24
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